「木の文明」を考える(3)

第3回:木の文明の歴史

日本の「木の文明・森の文明」は、古事記や日本書紀までさかのぼることになります。
多くの樹木の記述があり、53種類も書かれているそうです。
それだけ、日本人は古くから、木に親しみ、木を利用してきたということです。
日本の神話ともいえる「古事記」のなかで、大蛇「やまたのおろち」は、身体に「ひかげ」とよばれたシダ類や、「檜(ヒノキ)」、「杉」が生えていたとされています。
また、日本書紀の第1巻に、「やまたのおろち」を退治した「スサノオノミコト」は、日本の国土に「ヒノキ」「杉」「楠(クスノキ)」「槇(マキ)」を生み出したと記述されています。

<木の利用方法を教えた「スサノオノミコト」>
また、同じ日本書紀の中で、「スサノオノミコト」は、木の種類毎の使い方を教え、木を植えることを奨励しています。
引用すると、
*****すなわち、ことあげしてのたまはく、「杉及びクス、此の両の樹は、以て浮宝とすべし。ヒノキは、以て瑞宮をつくる材にすべし。マキは、以て顕見蒼生の奥津棄戸にもち臥さむそなえにすべし。夫のくらうべき八十木種、皆よく播し生う。」*****
と言っています。これは、
・舟は、杉と楠(クスノキ)で
・宮殿は、檜(ヒノキ)で
・棺(ひつぎ)は、槇(マキ)で
・食べられる木の実、80種類を播きなさい。
 ということです。

 木の利用は、その特性、特徴を知ったうえで、それに合った利用をするということです。
 これは、神話だけの話ではなく、実例が見つかっています。


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2014年01月04日 Posted byまこと(気象予報士)@地球環境 at 19:46 │Comments(0)環境問題解説

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