地球温暖化問題解説(6)
第6回)ポスト京都議定書(1)COP15
2012年で京都議定書んp第1約束期間が終了します。普通ならば、新たな目標を決めて、議定書を延長し、第2約束期間を設定すればいいのですが、この15年の間に、世界1排出量の多かったアメリカが離脱し、2008年からは、中国が世界1になったのに、削減義務はなく、参加している先進国をすべて足しても中国1か国分レベルという事態に陥っていることから、議定書の延長では、何の対策にもならないことが明らかになってきました。
そのような状況から、毎年開催されている締約国会議(COP)では、2013年以降をどうするかを話し合われていますが、毎年、利害が対立して紛糾し、新たな枠組みができないまま、2012年が終わろうとしています。
最近の締約国会議(COP)の状況について、以下で振り返ってみます。
2012年で京都議定書んp第1約束期間が終了します。普通ならば、新たな目標を決めて、議定書を延長し、第2約束期間を設定すればいいのですが、この15年の間に、世界1排出量の多かったアメリカが離脱し、2008年からは、中国が世界1になったのに、削減義務はなく、参加している先進国をすべて足しても中国1か国分レベルという事態に陥っていることから、議定書の延長では、何の対策にもならないことが明らかになってきました。
そのような状況から、毎年開催されている締約国会議(COP)では、2013年以降をどうするかを話し合われていますが、毎年、利害が対立して紛糾し、新たな枠組みができないまま、2012年が終わろうとしています。
最近の締約国会議(COP)の状況について、以下で振り返ってみます。
★ COP15 ★
第15回気候変動枠組条約締約国会議(United Nations Climate Change Conference 2009)といいます。
2009年12月7日~18日、デンマークのコペンハーゲンで開催。
京都議定書が2012年で終わることから、新たな温室効果ガス排出規制の国際的な合意を主な目的とした国際会議。
気温上昇2度以内の目標、2050年までの世界全体の排出量を50%減、先進国の排出量を80%減を目指しました。
<COP15の結果は???>
議長国デンマークは、法的拘束力のある新たな議定書の採択を初めから断念。
代わりに、新たな議定書をつくることを目指すことを約束する合意文書「コペンハーゲン合意」の採択をめざしましたが、それさえもできず、COPの結論は「合意に留意するという決定を容認」となりました。
わかりやすく言うと・・・
来年のCOP16では新しい議定書の採択を目指しましょう、という合意さえできなかったということです。
合意する努力をしましょう、という決定には反対はしないというレベルの決着です。
・先進国は削減する総排出量の目標を掲げることになりました。
・途上国は排出量の削減率を明らかにすることも求められず、国連に2年に1度、排出量の状況を報告するだけ。
<中国につぶされたCOP15>
中国の合意つぶし戦略: 自国の目標は、必ず実行するとアピール。先進国の目標が不十分だと徹底攻撃。 発展途上国を、代弁者として味方につける。(先進国責任論)
中国の目標:2020年に、2005年に対して、GDP比で、40~45%削減 (実は、何もしなくても、自然に達成できる)
GDPは、毎年10%成長すると、2020年に4.2倍になります。だから、45%削減しても、約2倍に増えます。
GDP比で40~45%削減すると言えば、だれでもわかるごまかしでも、40~45%という数字は残ります。
世界全体のCO2の増加をゼロに抑えても、中国だけで、2020年に世界のCO2排出の40%を占めることになります。国際協調のスタートラインが遅れれば遅れるほど、中国のCO2排出が既成事実化するのです。
日本は?: CO2 25%削減は、世界に堂々とアピールできるものでしたが・・・。
COP15の合意を条件にしたため、各国の調整に追われ、リーダーシップをとることができませんでした。
第15回気候変動枠組条約締約国会議(United Nations Climate Change Conference 2009)といいます。
2009年12月7日~18日、デンマークのコペンハーゲンで開催。
京都議定書が2012年で終わることから、新たな温室効果ガス排出規制の国際的な合意を主な目的とした国際会議。
気温上昇2度以内の目標、2050年までの世界全体の排出量を50%減、先進国の排出量を80%減を目指しました。
<COP15の結果は???>
議長国デンマークは、法的拘束力のある新たな議定書の採択を初めから断念。
代わりに、新たな議定書をつくることを目指すことを約束する合意文書「コペンハーゲン合意」の採択をめざしましたが、それさえもできず、COPの結論は「合意に留意するという決定を容認」となりました。
わかりやすく言うと・・・
来年のCOP16では新しい議定書の採択を目指しましょう、という合意さえできなかったということです。
合意する努力をしましょう、という決定には反対はしないというレベルの決着です。
・先進国は削減する総排出量の目標を掲げることになりました。
・途上国は排出量の削減率を明らかにすることも求められず、国連に2年に1度、排出量の状況を報告するだけ。
<中国につぶされたCOP15>
中国の合意つぶし戦略: 自国の目標は、必ず実行するとアピール。先進国の目標が不十分だと徹底攻撃。 発展途上国を、代弁者として味方につける。(先進国責任論)
中国の目標:2020年に、2005年に対して、GDP比で、40~45%削減 (実は、何もしなくても、自然に達成できる)
GDPは、毎年10%成長すると、2020年に4.2倍になります。だから、45%削減しても、約2倍に増えます。
GDP比で40~45%削減すると言えば、だれでもわかるごまかしでも、40~45%という数字は残ります。
世界全体のCO2の増加をゼロに抑えても、中国だけで、2020年に世界のCO2排出の40%を占めることになります。国際協調のスタートラインが遅れれば遅れるほど、中国のCO2排出が既成事実化するのです。
日本は?: CO2 25%削減は、世界に堂々とアピールできるものでしたが・・・。
COP15の合意を条件にしたため、各国の調整に追われ、リーダーシップをとることができませんでした。