森林と生物資源(バイオマス)を考える(6)
第6回:バイオマスの種類と利用方法について、概説します。
<バイオマスの種類と利用方法概要>
バイオマスの種類は、主なものとして、木質バイオマス(間伐材、廃材等)、紙ごみ、生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥、稲わら等々、いろいろなものがあります。
主な利用形態を紹介します。
直接燃焼:
木質等のバイオマスを直接燃焼して熱として利用する、又はボイラー発電を行う技術で、技術的には実用化段階。
⇒まきストーブ、まきボイラー
固体燃料化:
固形化:木材を切断・破砕したチップ、粉砕後圧縮成型したペレット、生ごみ等を固めたもの(RDFといいます)、下水汚 泥を乾燥成型したバイオソリッド等。
⇒ペレットストーブ、火力発電
炭化:木質等のバイオマスを、酸素供給を遮断又は制限して400℃~900℃程度に加熱し、熱分解により炭素含有率の高い 固体生成物を得る技術。(炭焼きの技術です。)
メタン発酵:
下水汚泥、家畜排せつ物、食品廃棄物等のバイオマスを微生物による嫌気性発酵によってメタンガスを発生させる技術で、液状の原料を利用する湿式と水分80%程度の固形原料を利用する乾式がある。メタンガスは熱や発電利用のほか、都市ガスや自動車燃料等に利用可能。
ガス化:
木質等のバイオマスを水蒸気・酸素等のガス化剤によってガス化し発電や熱利用を行う。
生成したガスから触媒を用いて液体燃料(メタノール、ジメチルエーテル、ガソリン代替燃料、ジェット燃料等)を得る技術。
有機性化合物であれば、木質系、草本系、生ごみ等幅広いバイオマスに利用可能。
エタノール発酵(アルコール発酵⇒バイオエタノール):
第1世代:サトウキビ、コーン等の糖・澱粉系原料を酵素で糖化し、酵母、細菌等によりエタノール発酵させることによ り、エタノールを生成する技術。
2世代:木質系、草本系のセルロース原料を加圧熱水や酸、アルカリ、糖化酵素等を利用して前処理・糖化した上でエタ ノール発酵を行う技術。
エステル化(バイオディーゼル):
廃食用油や植物油にメタノールとアルカリ触媒を加えてエステル交換する等の方法で、バイオディーゼル燃料である脂肪酸メチルエステル(FAME)を得る技術。
⇒バイオディーゼル燃料車
<事例:松本市上下水道局のバイオマス発電>
2012年7月から、再生可能エネルギーの買取制度がスタートし、下水の汚泥もバイオマス資源として位置づけられています。
松本市両島の下水処理場では、汚泥を減らすために、消化とよばれる処理を行っており、その際に発生するガスの一部は熱エネルギーとして利用されていますが、大部分は、焼却処理されています。
そこで、この貴重なバイオマス資源である消化ガスを有効活用する目的で、これを燃料とした発電設備の整備を進めようとしています。
2013年1月~具体的な設計に入り、来年度中に機器の製作、据え付け、試運転等を行い、2014年度から稼働します。
バイオマスの種類は、主なものとして、木質バイオマス(間伐材、廃材等)、紙ごみ、生ごみ、家畜糞尿、下水汚泥、稲わら等々、いろいろなものがあります。
主な利用形態を紹介します。
直接燃焼:
木質等のバイオマスを直接燃焼して熱として利用する、又はボイラー発電を行う技術で、技術的には実用化段階。
⇒まきストーブ、まきボイラー
固体燃料化:
固形化:木材を切断・破砕したチップ、粉砕後圧縮成型したペレット、生ごみ等を固めたもの(RDFといいます)、下水汚 泥を乾燥成型したバイオソリッド等。
⇒ペレットストーブ、火力発電
炭化:木質等のバイオマスを、酸素供給を遮断又は制限して400℃~900℃程度に加熱し、熱分解により炭素含有率の高い 固体生成物を得る技術。(炭焼きの技術です。)
メタン発酵:
下水汚泥、家畜排せつ物、食品廃棄物等のバイオマスを微生物による嫌気性発酵によってメタンガスを発生させる技術で、液状の原料を利用する湿式と水分80%程度の固形原料を利用する乾式がある。メタンガスは熱や発電利用のほか、都市ガスや自動車燃料等に利用可能。
ガス化:
木質等のバイオマスを水蒸気・酸素等のガス化剤によってガス化し発電や熱利用を行う。
生成したガスから触媒を用いて液体燃料(メタノール、ジメチルエーテル、ガソリン代替燃料、ジェット燃料等)を得る技術。
有機性化合物であれば、木質系、草本系、生ごみ等幅広いバイオマスに利用可能。
エタノール発酵(アルコール発酵⇒バイオエタノール):
第1世代:サトウキビ、コーン等の糖・澱粉系原料を酵素で糖化し、酵母、細菌等によりエタノール発酵させることによ り、エタノールを生成する技術。
2世代:木質系、草本系のセルロース原料を加圧熱水や酸、アルカリ、糖化酵素等を利用して前処理・糖化した上でエタ ノール発酵を行う技術。
エステル化(バイオディーゼル):
廃食用油や植物油にメタノールとアルカリ触媒を加えてエステル交換する等の方法で、バイオディーゼル燃料である脂肪酸メチルエステル(FAME)を得る技術。
⇒バイオディーゼル燃料車
<事例:松本市上下水道局のバイオマス発電>
2012年7月から、再生可能エネルギーの買取制度がスタートし、下水の汚泥もバイオマス資源として位置づけられています。
松本市両島の下水処理場では、汚泥を減らすために、消化とよばれる処理を行っており、その際に発生するガスの一部は熱エネルギーとして利用されていますが、大部分は、焼却処理されています。
そこで、この貴重なバイオマス資源である消化ガスを有効活用する目的で、これを燃料とした発電設備の整備を進めようとしています。
2013年1月~具体的な設計に入り、来年度中に機器の製作、据え付け、試運転等を行い、2014年度から稼働します。