海の環境問題を考える(9)

第9回:海は不滅か?未来のために・・・

40億年前の最初の海は、火山ガスの溶け込んだ「塩酸の海」でした。その後、陸上の岩石の成分、特に、長石という鉱物から溶け出したナトリウムが流れ込んで、徐々に、塩水(塩化ナトリウム)の海に変えていきましたが、40億年の間、不滅で続いています。
この海がなくなったら、地球は火星のような砂漠でおおわれた、生物の住めない惑星になってしまいます。
海の存在を脅かすのは、実は、地殻のプレートの動きです。火山や地震の原因としてお馴染みですが、このプレートの動きが海水と結合した岩石をどんどんと地殻の下にあるマントルの方へ引き込んでいますので、このままでは、海の水は減っていくわけです。そうならないのは、火山の噴火が、地殻の下に引き込まれた分を地上に戻しているからです。
遠い将来、地球の内部が徐々に冷えていって、火山活動が衰えていくと、引き込まれていく量の方が多くなり、海は消滅してしまう可能性があります。10億年後と言われていますので、当分大丈夫ですが・・・。
それよりも、地球カレンダーの1年の中の最後の23分に登場した人類の、最後の1秒か2秒に過ぎないわずかな時間の活動が、いろいろな形で海の環境に影響を与えています。きれいな豊かな青い海を、将来の子供たちに残してくことは、私たちの大事な責任と言えるでしょう。


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2014年01月04日 Posted byまこと(気象予報士)@地球環境 at 16:19 │Comments(0)環境問題解説

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